暑さの中無理やりトレーニングをすることがなぜよくないのか?

真夏のトレーニング こんにちは、トライアスリートの桶谷です。

今年の夏は特に暑かったですね。連日猛暑日でかならず気温の話題がニュースでも上がってき ますね。

今年は残暑も厳しいそうなので、まだまだ暑い日々は続きそうです。

名古屋も例外ではなくとにかく暑いです。 こんな暑さの中のトレーニングは本当に大変です。

大変どころかかなりの危険がつきまといます。

 

そのため、暑さを避けて早朝にトレーニングをしたり、屋内でのトレーニングを有効に活用している 方も多いかと多いと思います。

もちろん私も暑さによるダメージを避けるため、早朝のトレーニングや屋内でのトレーニングを活用しています。

今日はそんな暑さの中でのトレーニングについて。

近年では暑い時にはムリをしないように、とか、しっかり水分を取りながらトレーニングを行いましょうというのが当たり前になり、

あまりに高温な場合には練習のみならず大会ですら中止になることも多くなってきましたが、

残念ながら、中にはまだ暑さに負けるのは気合が足りないからだ!とか、

涼しい屋内でトレーニングをしていると、そんな甘えたことしてこの根性なしめ!なんて言葉を 聞くことも0ではありません。

 

気合いだ根性論だ、と苦労することが美徳とされやすい日本という国である以上仕方ないことなのかもしれませんが、トレーニング理論から考えると本当にナンセンスだと感じます。

 

特に私のような持久系の種目の場合多くの事を気持ちの問題と片付けようとする人が多く非常に残念なのですが、今日はなぜ暑さの中無理やりトレーニングをすることがなぜよくないのか?

 

まず、私自身がトレーニングするときや、コーチングをする時に意識をするのが、力を伸ばすためのトレーニングを行うのか、耐久力をつける(耐えるための能力)為のトレーニングを行うか、ということです。

力を伸ばすためのトレーニングとは文字通り、自分のパフォーマンスを上げるためのトレーニングをさします。例えば5kmのランのタイムを 10 秒伸ばすだとか、バイクで20 分パワーテストのベストを更新するとか。

耐久力をつけるとは、今ある力をある特定の条件の中でも出すためのトレーニングです。

 

トレーニングの目的を分けて考えるのかというと、人間は外的な環境によって大きくパフォーマンスが変わるためです。

力を伸ばすためには当然身体にそれ相応のストレスをかけなくてはなりません。

例えばウェイトトレーニング。スクワットのトレーニングをしていて、最初は40kgしか上げることが出来なかった人がトレーニングをすることで、60kgを上げることが出来るようになったとします。

当然その過程では扱う重りを重くしていったはずですが、そこからさらに記録を伸ばすためには60kgの重さを数回上げることが出来るようになることや、62や65kgなど少し重たいものヘ調整し、自分の限界点を伸ばしていく必要があります。おそらくこれはイメージしやすのではないでしょう か?

持久系のパフォーマンスも同じように言えます。

今より速く走るためには、今の練習よりも物理的に負荷を増やす必要があります。負荷を増やす には、スピードを上げる、もしくは距離を増やしていくなどが考えられます。

それに対して耐久力をつけるトレーニングは何か。 これは言葉そのままで、どれだけ耐えることが出来るかということです。

例えば5kmを16分で走る人にとって 5kmを18分で走ることはそう難しいことではありません。

少しきついなと感じる負荷だと思います。しかしそのペースを10kmとなると、ペースに余裕はあって もきつさは増してくると思います。さらに 5km増えてくるとかなりきつく感じると思います。

5kmを 16分で走る人の能力であれば、理論的には走れるペース、距離のはずですが、普段のト レーニングが5kmにターゲットを持ち、そこまで長い距離を走っていなければ、理論上は可能でも恐らくペースを保って走ることは難しいと思います。

こういう選手が5kmではなく15 km、20kmを走ることが出来るようになるトレーニングを耐久力を上 げるトレーニングととらえています。

仮にこのペースで 20km走れるようになっても、5kmのベストが伸びるかと言えば、必ずしもそうではありません。しかし確実に耐久力は身についたといえます。

 

ここで暑さの話に戻るのですが、人間の身体は運動をすると体温が上がっていきます。そのためその体温を下げる為に汗をかいて体温を下げようとします。

この汗を書くことで体温をさげるというメカニズムについてですが、汗をかき、その水分が蒸発する時の気化熱によって、皮膚温度を下げていきます。その際に血液を皮膚の方にめぐらすことで、 血液温度もさげ、それらを全身にめぐらせることで深部体温も下げようと働きます。

 

しかし運動する際には酸素やエネルギーを運動する筋肉に届ける為に、血液がより多く必要にな ります。運動強度が高くなると、呼吸も激しくなり、心拍数も上昇していきますよね?

これは通常よりも酸素が必要になってきたためにより深く、多くの呼吸を必要とし、またその酸素を 筋肉に届ける為に血液を何度も筋肉に送ることが必要なためです。

 

もしこれが体温が上がりにくい状態、つまり、外気温が低い時は、体温を下げるための血液がそこまで必要ではなくなるため、多くの血液を筋肉に回すことができます。

なので、涼しい環境の方が人間は良いパフォーマンスを発揮することが出来るのです。マラソンで気温が低い時の方が良い結果が出やすいのはこのためです。

トレーニング時でも、もちろん体温が上がりすぎない方がよいパフォーマンスは出せるので、結果として身体に髙い負荷をかけることが出来ます。

なので身体自体を強く、速く動けるようになるためにはベストな環境を作るしかありませんが、そうはいっても夏に競技を行わなくてはならない場合はそうも言ってられません。

 

なので、その暑さの中でもパフォーマンスを極力落とさないように動くためのトレーニング。

つまり 暑さに対しての耐久力を上げていくためのトレーニングが必要になってくるのです。

と、少しブログが長くなってしまいましたので、この暑さに対してのトレーニングは次回のブログ で!

続けて読んでくださいね!

トライアスリート桶谷 祐輝 HP:https://www.tri-oketani.com/

(了)

 

 

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